|
各種介在物を含むモルタル供試体の割裂試験と表面応力
―円柱供試体のひび割れと赤外線応力測定結果― |
|
|
#1:モルタル供試体 |
緑色領域が無負荷(応力0),赤色領域が圧縮領域,青色領域が引張領域。
モルタル供試体の応力分布は載荷点付近に圧縮応力が集中し,載荷軸上に若干であるが圧縮応力が確認できた。
|
|
#2:断面中央に円形の石材を配置した供試体 |
石材表面に黄色の蛍光塗料を塗布し,応力画像(右側)における石材の位置を明確にするため,応力画像中に供試体及び石材の輪郭部分を黒線で記入した。石材周辺に応力分布が確認できた。石材部とモルタル部の強度差がほとんどないため載荷による石材がモルタル部に及ぼす影響は小さいものと考えられる。
|
|
#3:断面中央を空洞とした供試体 |
空洞部の上下で引張領域,左右部で圧縮領域が確認できた。上下方向の応力は空洞部を迂回して上下載荷点に伝達される。空洞部では上下方向の応力により、横長の楕円形に変形しようとする。そのため、空洞上下部で水平方向の引張が生じる。さらに,空洞左右部に伝達された応力は、そこで応力同士の衝突によって圧縮領域が生じたと考えられる。
|
|
#4:断面中央に円形の木材を配置した供試体 |
断面中央部に空洞を配置した場合(#3)と同様の傾向が見られた。木材の弾性係数はモルタルのそれよりも小さいために、載荷によるモルタルの変形に対して木材が追従した。その結果,空洞の場合と同様に木材が歪んだと考えられる。
|
|
#5:断面中央に異形鉄筋を配置した供試体 |
鉄筋上下部で圧縮領域が測定された。鉄筋の弾性係数がモルタル部よりも大きいことから鉄筋上下部からの応力に対して鉄筋は変形しない。したがって,鉄筋左右部に迂回する応力が小さく、ほとんどの応力は鉄筋内部を伝わった。これにより鉄筋左右部で応力が測定されなかったと考えられる。
|
|
|
|
|